2011/11/30

三神さん


私の友人の中で、一番、私が色んな事をしゃべり尽くしている人。


78歳のおじいちゃん、三神さん・・・。


コレだけ歳は離れてるんだけど、妙に気が合うんですよね。
仲良くなるのに、年ってホントに関係ないんだよなあ。


意外とお喋りしても毎回、話題は尽きないんですよ。




「三神さんってさ、すっごい『カン』がいいよね、宝くじとか買わないの?」


この日はいきなり『カン』の話になりました。
話題を振ったとたん、ぴしりと即答の三神さん。




「買わない。他のギャンブルに比べて、どう考えても割が悪いんですよ、宝くじは。
 第一にね、ギャンブルっていうのは運もあるけど、集中してやらなきゃだめなんです。
 惰性でやったら絶対負ける。競馬でも麻雀でもカジノでも、自分が集中できる時間を
 決めて、その時間は集中して、やる。そうすれば、結構いいとこまで行くんです。
 私の場合、例えばカジノであれば、集中できるのは30分が限度。勝ってても負けても、
 集中できる30分の中で、集中して、遊ぶんです。」




へええ〜〜。


よくわからないけど、勉強になります。


なぜ私がこの三神さんに『カン』の話を振ったのかといいますとね、
この三神さん、自他共に認める、類い稀なる第六感と勝負強さの持ち主だからなんですよ。


何十年前の話でしょうか、
バブル経済の崩壊を予見し、当時でっかく商っていた商売を持ち前の潔さで一気にたたんだことで
一財産を築き、現在まで悠々自適な生活をおくるこの三神さん。


カンの良さはこの一見にとどまらず、
まあ、ちっちゃな話ですが、私が「今日はケーキが食べたいな〜〜。」とか思うと
ケーキ片手に遊びに来てくれたりとか、そんな感じでいつも絶妙に空気を読んでくれる人なんです。


すごいでしょ?


最近思うんですけど、
そういう『カン』っていうのは、自分の進むべき道を覚悟を持って見据えた人にだけ、
与えられるものじゃないかと思うんですよ。


『カン』を授かるのにはまず、周りをただ見渡す前に、自分が進むべき道は何なのか、
まず自分自身を見つめる作業が必要なのではないか と。


まあ、ケーキとかそれくらいのもんならもっと何気ないものだと思うんですけどね。


まあ 場合と程度によりけりってことで。




「宝くじの話が出たから折角ですけど、マエダさん。」


「はい?」


急に改まる三神さん。


「実はこの間ふと思ったんだけどね、宝くじ、あなたのお母さんが買ったら当たる気がするんですよ。」




・・・・




ジャケットの内ポケットから黒い皮の財布を取り出し、
おもむろに一万円札を取り出す 三神さん。




「コレで、あなたのお母さんに、宝くじ、買わせてみて。」




・・・




一万円札を受け取る、マエダ。
ちなみに、三神さんと私の母は実際に会った事は無いんです。
ただ、私がよく母の話をするので、三神さん自身は妙に母のキャラクターに好感を持っているようなないような・・・。




「私が買っちゃ、ダメですか?」


「ダメ。」


「じゃあ、宝くじ売り場、ドコがいいか私が調べてみよっかな〜。」


「ア〜〜ダメダメ!!あなたがやっちゃだめです。お母さんの好きなとこで買わせなきゃ。」


「ってゆーか、私も母も、産まれてこのかた宝くじって買った事無いんですけど・・。」


「売り場でね、連番10枚とバラ20枚って言って買って。そしたら大体そのくらいの金額でしょ。」




なにを企んでいるのか、なにやら楽しそうな三神さん・・・・。




「な? なんだか たのしくなってきただろ?」




むむ たしかに・・・。


いやなんだかわかりませんが、私もこの段階で無性に楽しくなってきてしまいました。
人に、宝くじを買わせてみるという、この不思議な感じ。
「この人に任せてみたら、どうなるんだろう?」っていう、
「この人」を信用する感じとでもいいましょうか。
「この人が当たったら、いいよなあ。」っていう感じも勿論ありますよね。
この一万円という金額に対しての重さは勿論人それぞれ、
三神さんにとっては小さいものかもしれませんが、
いかんせん この三神さん、気にいったものに対してはものすごく気前がいいけど、
出したくないものに関しては一銭だって身銭を切らない、結構ケチっちゃケチですよ。
そんなお人ですから、なにかしら楽しいことを予感してのことなんでしょう。




「じゃあ、母に買わせてみますけど、もし当たったら、どうするんですか?」


「うん、ホント〜〜に、でっかく当たった時にだけ、教えてくれればいいよ。」


 ハイ、 わかりました・・・。






さて、 どうなるか。
なんか、ここに書いちゃった手前、
曲がりなりにもおもしろい結果であって欲しいと、
変なプレッシャーを感じるマエダです。




































































2011/11/27

飛ぶ鳥


飛んでる鳥を写真に撮りたくて、


がんばって狙ってみても、なかなか撮れないんですよ。


なぜって、鳥が飛ぶのが速すぎるから!


あっという間に視界から消えてる。


視界に鳥が飛び込んで来たら、構図とか考えずにとにかくシャッターを連打!!


たまに、コレくらいのが撮れたり撮れなかったり。


鳥が飛んでる姿は、綺麗で、気持ちがいい。


狙ってもなかなか撮れないあたりが、なんか、いいんだよなあ。



































2011/11/21

みんなで腸詰め!


友人家族と、ソーセージ作り!!


3年ぶりくらいにやりました。
マエダの趣味です。
3回くらいしかやったことないけど。


以前、フランクフルトを何度か作ったことがあるのですが、
今日はホットドック大の、中太ソーセージサイズで!




友人の子供たち。
子供と一緒に料理って、なかなか楽しいですねえ。


いい加減でいい!って感じが、GOOD!!


味は二の次、楽しめればいい!!


料理っていうより、どっちかっていうと工作気分。




羊の腸に、肉詰め完了。
意外と体力勝負の作業です。侮るなかれ。
これを、好みの大きさにねじります。




今日は長めのソーセージ大。
このねじり作業が、一番楽しい。


そして、茹でます。




茹でて一度 中まで火を通したら、
そのあとしっかり焦げ目が付くくらいまでこんがりフライパンで焼きます。


今日は、パンに炒めたキャベツとはさんで、ホットドックにしました。


食べながら、友人が一言。


「これってさ、味は充分おいしいけど、もうちょっとぷりっとしてもいいかもね?」


「あー、そうなんだよね、ホントは脂身をさらに練り込むとプリっとするんだけどさ、
 脂身を刻むのって結構大変だからさ〜・・・。」


「なるほど、脂分の問題なんだね。」


「うん、ホントは脂が溶け出さないように茹でる時も70度くらいで茹でるんだけど、
 それもちょっとめんどくさいからさ〜〜・・・まあ、テキトーに・・。」




・・・ってかんじで、まあ、いつもテキトーなので、
今回もテキトーにやらせていただきました。


マエダ的にはおもしろければ OK!! ってことで。


「腸」を触るなんて、なかなか普段できないでしょ?


そこらへんのちょっとしたビックリ感が楽しい、ソーセージ作りです。


味にはそうこだわらず、とは 言ってますが、


それはそれで、なかなかもちろん美味しかったですよ。









2011/11/15

食べる


バリで、バリ人の友人が生きてる鶏を絞めて作ってくれたチキン料理。


鶏を絞めるのを見るのは、
日本生まれ東京育ちのマエダには、かなり、新鮮な体験・・・。


脚を縛られて、逆さ吊りで買われて来た一羽の鶏。


料理の下準備をしている間、庭の隅でちぢこまって怯えたように固まってました。
自分がこれから殺されるんだって、解ってるんですよねえ・・。
動物って、思考力とか記憶力は人間には劣るけど、認識力と判断力は多分人間以上にある気がする。


下準備が終わって、いざ鶏の調理に取りかかろうと、友人が腰をあげた途端、


急に懇願するようにキュウキュウ鳴き声をあげて羽をばたつかせる、鶏。


そりゃ〜 怖いよなあ・・・。


こんなに弱腰な鶏って初めて見た。
鶏って、私、昔から大好きなんですが、大体普段は往々にして強気ですよね。


一人が鶏の脚を掴んで、もう一人が羽をバタつかないよう束ねて持って、
友人エディが鶏の首をギュンって掴んでナイフで頸動脈をギリギリ・・って切ってすぐ、
ずっと震えてた鶏の筋肉がいきなり弛緩して、鳴き声もやみました。


血を受けるために鶏の首の下に置いた透明のタッパーにダダダと落ちる、赤い血。


ああ


そうだよなあ。


「肉」って、生き物なんだよなあ・・・。


・・・と、なんだか、胸にギュンってきてしまいました。


勿論、これは日本人の私だったからちょっとびっくりしただけで、
バリ人のみんなからすれば、それこそ日本人が魚をおろすのと同じような感じかと推測するのですが。


私は超雑食な人間なので、野菜はもちろん、
牛も豚も鳥も羊も、機会があれば鹿でも猪でも兎でも、
できることなら犬でも虫でもアザラシでも何でも食べてみたいと思っているクチなので、
動物を殺して食べるということには特に抵抗感は無い方だと思うのですが、


ただ、かつて、どこかの国の食肉処理場の映像を見た時に、
なんだか・・・ものすごいショックだったことがあるんですよ。


単純に、逆さ吊りにされた解体前の食肉用の牛が次々とベルトコンベアで運ばれていくという、
ただそれだけの映像なんですが、
別に血が流れているわけでも牛が苦しんでいるわけでもないただその映像が、
なんだかひどくショックだったんですよ。


すごく、「もの」っぽい感じが、したんですよ。


「生き物」ではなくて、「もの」っぽく見えちゃったんです。


その画面を横切る、大量の牛たちが。




なんかさー




当たり前のことですけど、
人間って、やっぱり動物の世界では食物連鎖のトップに君臨しているんですよね。


捕食される心配もなく、
大体の場合、まあこの日本においては食べようと思えば好きな動物が食べれるわけですよ。


人間は、動物界を支配する一番の支配者ですよね。


「動物を、殺して食べてるんだなあ」という実感とともにしみじみ私が感じたのは、
「人間って、やっぱり動物界のトップなんだな」という、
人間である自分の力を肯定する意味でのしみじみ素直な嬉しさと、


あとはね、


「果たして、人間には動物界のトップに君臨しているという自覚があるのだろうか?」


という、唐突な、疑問。


「正しい支配」というものを


仮に、絶対的な愛と責任を持って行うものだと考えて、


動物界の頂きに君臨する支配者である人間は、その支配者たる自覚があるのだろうか?


てゆうか 無いよねえ。


少なくとも私には無いよ。


だって、実感がなかったんだから、自覚なんてあるわけが無い。


てゆうかそれ自体が必要かどうかと言われたらそれだってよくわかんないけど、
私は、あったほうがいいと思う。


行使できる力を持つ者は、その責任を自覚しないとダメだと思う。


私は肉が大好きなので、


多分 死ぬまで肉を食べ続けると思うけど、


理想としては、
自分で食べる分くらいは、自分の手で殺せるようになりたいなあと思ったよ。


まちがいなく、たしかにそこに生きていたひとつの命の 血と肉が、
いまここにいる自分の身体を作っていると、そう思えるだけで、


人はもっと 自分のことを好きになれると、そんなふうに思うから。
















メヘンディのブログも久々に更新!!











2011/11/13

腸詰め


「なっちゃん、今日は何か池袋に用事でもあったの?」


緊縛の友、M女のユウキちゃんと池袋の中華食堂でご飯を食べた先日のこと。


「ん〜? ああ、そう、ちょっと東急ハンズで買いたいものがあってね・・。」


あさり出汁の中華麺に小龍包、豚バラの葱塩煮込み、餃子をつつきながら、
ユウキちゃんとマエダのひと月ぶりの、会食。


席に着くなり、「お尻が痛い」と言い出すユウキちゃん。


「お尻が痛いって・・・。ああ、そういえばユウキちゃん、先週、久しぶりに彼に会って来たんだっけ?」


「うん、そう、逢瀬の傷跡がね・・・なかなか痛むんだよ。」


「逢瀬の傷跡ねえ・・。お尻、ムチで打たれたの?」


「いや、噛まれたの。噛んだあとをさ、ムチで打たれたから、結構キツくってさ。」


「ええ!? それはちょっとキツくないかい?大丈夫なの?」


「うん、痛いけど、大丈夫。
 てゆーか、痛いのが嬉しいから。
 彼に『なにして欲しい?』って訊かれたから、『残る傷が欲しい』って頼んだの。
 傷が残ってるとさ、それを見れば、またその時のことを思い出して、その記憶に浸れて、嬉しいでしょ。」


・・・


そうかあ。


このM女のユウキちゃんとその彼は、
遠距離ということもあってそんなに頻繁には会えないんですよね。
だから、一回の逢瀬が永遠に匹敵するくらい大切なのではないかと、マエダは推測するわけです。
なんだか不覚にもユウキちゃんの健気さにじーんと来てしまいました。


「いやー。そんないい話のあとでアレだけどさ。」


「ああ、なっちゃんは東急ハンズで何を買ってたの?」


はい、


実はですね、


私はこの日、東急ハンズで「ソーセージ作りキット」を購入したんですよ。


私、数年前から「ソーセージ作り」が趣味なんですが、
それを友人に言ったところ、「ええ!?ソーセージ!?私も作ってみたい!」と言われたので、
新たに道具を新調して、今度友人たちで集まって作ることになったんです。


「いやー、実はさ、今まで私が持ってたのは「フランクフルト用」の道具だったからさ、
 初めて作るんならちょっと細めの中太ソーセージくらいがやりやすいかなと思って、
 新たに道具を買いにきたんだよ。」


ソーセージを作るのって、結構、力仕事なんですよ。


油が溶けないように低温に維持した固めの肉を、練ったり絞ったりするわけですから。


フランクフルトの太さより、ちょっと細めの方がやりやすいのではないかと、
そう思ったんですね。


とりあえず、先程購入した中太ソーセージ用の搾り器をテーブルの上に出してみました。
このソーセージ絞り器、形的にはホイップクリームを絞るヤツと同じような感じです。
ただ、肉用なので、素材は布だし、絞り口の金具もかなり大振りではありますが。


「へえ〜〜〜。てゆうかさ・・・私、なっちゃんとはもうかれこれ十年ちょっとの付き合いだけど。」


「うん?」


「なっちゃんが、ソーセージ作りが趣味って、初めて知ったよ。」


「ええ?そうだっけ?」


「うん、学生時代に『肉まん作り』がなっちゃんの趣味だったのは知ってるけど。」


「ああ〜〜、うん。肉まんも作る。
 だけどさ、今は餃子も皮から作るし、中華麺も打てるし、ジャージャー麺とか麺から作ったりできるよ。
ここ半年はパン作りも熱心にやってたけどね。」


ちょっと、呆れ顔のユウキちゃん。


「あのさ、もっと 普通の料理、やんなよ。」


「うん、そうなんだけどね・・・。」


うん、そうなんですけどね。


なんか、私の場合、「美味しいっ!!」って褒められるよりも、
「すごいっ!!」ってびっくりされたい、という欲求の方が強くて、
どうしてもそういう男の料理系にいっちゃうんですよ・・・。


私が手にしているソーセージ絞り器をしげしげ眺めながら、ユウキちゃんが一言。


「あのさ、なっちゃんがそのソーセージ絞り器を持ってるとこ、写真に撮っていい?」


「へえ? 別にいいけど・・・。」


「なんか、ソーセージ作りってのが・・・イヤラシいんだよね・・。」


「ハハハ! まあ、確かに肉詰めされた豚の腸を手に持つと、なかなか猥褻ではあるけどね!」


「いや、そうじゃなくてさ・・・。」


なぜか、妙に感慨深げに、そしてかすかに嬉しそうな、ユウキちゃん。


「あのさ、そのソーセージ絞り器を持ってる様が、「お浣腸」っぽく見えるんだよね・・。」




・・・




・・・ああ〜〜〜




なんか私、まだまだ修行が足りませんわ。




そこに存在するただひとつの物体を、
どのように心に投影するかはその人の感受性次第ってことで、


言わずもがな、その感受性が豊かであればあるほど、人はより多くの美しい物と出会えるわけですよね。


ソーセージ作りには対して興味が無いユウキちゃん、
なのに、ソーセージ絞り器を見て、楽しそうな、ユウキちゃん。




・・・美しいものを、美しいと思えるあなたのこころが美しい。・・・(相田みつを)




ユウキちゃん、


そう思うのは勝手だけど、使うなら自分で買ってね?












2011/11/10


バリ島に行く前に、何人もの友人に言われたんですよ。


「金目当てのバリ人の男がいっぱい寄ってくるから、気をつけて!!」


・・・って。


なんだか、たまにそういうこともあるみたいですね。
やっぱり日本とインドネシアじゃ物価もすごく違うし、
日本円が目的のインドネシア人が近づいてきても、それはまあ当然な気もします。


バリ旅行に来た日本人の女に近づいて、
どうやら預貯金のある30代前後が狙い目らしいのですが、
日本への航空券とか車とか場合によったら家とかを買ってもらって、
女の預貯金が底を着いた時点でポイ、みたいな。


ホントかどうかは知らないですよ。


ただ、そういう話を聞いたんです。


でもさー、


男と女の関係にお金が絡むのはどこの国だって同じことですよね。
完全にお金抜きでお互いを感じ合える瞬間っていうのは
それこそ最初に恋に落ちた瞬間くらいのもんだと思うし、
それこそ日本でだって女は男の経済力に恋をしているんだと言えなくもない場合もあるしねえ。


だから、男と女の関係においては、どっちが悪い、とか何が悪い、とか言いっこ無しですよ。
金目当てだろうが、騙されようが、それも恋愛のうちだと思うんです。
恋愛って、自分という存在の肯定と向上に深く関わってますよね。
そしたら、自分に関わるもの全てが恋愛に関わってくるのは当然だと思うんです。
それこそ、生活とか、お金とか、社会とか、身体とか、そんなものも。


まあ、そんなかんじで


バリで知り合ったバリ人の男の子(21歳)のメメ君に話を聞いてみました。


「ボクもね、前に日本人のカノジョがいたんだよ。」


メメ君はすごく綺麗な日本語を話すバリニーズです。
育ちがいいのか、なんだか気品みたいのがあるんですよ。
日本に行くのが夢ということで、今、熱心に日本語の勉強をしているとか。


「日本人のカノジョのこと、好きだったけど、やっぱ遠距離は難しいヨね。」


う〜〜ん。


まあそれはそうだよねえ。


「日本でさあ、『バリ人の男には気をつけて!』って言われたんだけど、
 それって どういうことなんだろね?」


とりあえず当たり障り無くそんな質問からしてみました。


「ああ、あのね、二年くらい前にクタで日本人の女の子がバリ人に殺されたんだよ。
 みんながみんなそうじゃないけど、それでもクタのあたりは気をつけて。
 危ないから。
 声かけられても付いていかないで・・・とは言わないけど、
 危ない人かそうじゃない人かは自分の眼でちゃんと見極めないとネ。」




へえ〜〜。


わたし、そんな事件があったことすら全然知りませんでした。
どこの国でも起こりえる事件ではあるけれど・・・。


「それってさ、日本人の女は狙われやすいってことなのかね?
 声かければすぐついてくるとか、金持ってるからとか、そういう風に思われてんのかな?」


「う〜〜〜ン・・・。そういうのもあるかも知れないけど・・・。」


ちょっと言葉を濁す、バリ人 メメ君。


後で聞いたところによると、メメ君ん家はバリヒンズー教のカーストでも上の方の階級に位置するらしく、
育ちの良さはおそらくそこからきているようなんですね。
日本語といえど、下品な表現にならないよう慎重に言葉を選ぶメメ君は、
その真摯さゆえか日本人の友人もかなり多い様子。


「あのね、ボクの年くらいのバリ人はさ、すごく日本に憧れてる部分があるんだよね。」


へえ?


それはなにゆえ・・・


「小さい頃からね、日本のアニメ見て育ってるから。」


・・・!!


ああ なるほどね・・・


「そうか〜〜! ドラえもん、とか!?」


日本のアニメと言えば、やっぱりドラえもんでしょう。


「うん、そう! 忍者ハットリ君とか、ドラゴンボールとか!!」


ええ!?


ああ、そこまで知ってんだ・・・。


不意に「ドラえもん」のテーマソングをギター片手に歌いだすメメ君。
横に居た友人カデ君まで、「ド ら え〜〜〜もん〜〜〜っ」で ハモり出しました。


すごいね、ドラえもん・・・。


「だからさ、なんとなく日本人が好きっていうのはあるよ。
 あとね、僕らインドネシア人は肌の色が濃いでしょ、その中に色の白い日本人の女の子がいると、
 なんか特別な感じがするんだよね。」


ああ


なるほどね・・・・。


「あとさ」


・・・ちょっとここで再び言葉を選ぶ、メメ君。


「あのね、下品な話でごめんね、日本人の女の子ってさ、してるとき、声、出すんだよね。
 インドネシアの女の子は、声、あんまり出さないんだよね。
 それがね、日本人はいいんだよね、だからボクは、日本人の女の子が好きなの。」




・・・!!!


ああ


なるほどね!!


いえ もちろんその意見がメメ君個人の経験に基づくものだっていうのはわかってるんです!
メメ君が関わって来た、インドネシアと日本の女の子に限ってのことだっていうのは承知の上で。


そうなんだ〜〜


いいな〜、こういうナマの声。
文化圏を越えた意見ってのがまた新鮮。
以前に、「女の子ってさ、あんあん言ってりゃいいと思ってるでしょ。」とのたまった
日本の男友達がおりまして、
その時は「ハハ!確かにそう言う時もあるかもね!」と妙に納得したことがあるのですが・・・


それも含めて、誰が発したかわからない一般論や情報より、
こういう個人の、個人的な意見っていうものが、心に刻み込むに値するんですよ。


これからの人生の糧とさせて頂きます。
メメ君、おもしろい話、ありがとね。
 





































2011/11/08

吉祥寺のナツコ


バリ島での話。


ウブドのホテルのフロントでいきなり声をかけられました。
声をかけて来たのは二十歳くらいのインドネシア人ぽい女の子。
サングラスにオシャレなミニのワンピースを着ています。


「ネ〜〜アナタ?! 一人デ来テル日本人ノオンナノコッて!?」


日本語が流暢すぎて、一瞬 日本人かと思いました。
でもやっぱり見かけは綺麗なブラウン肌のインドネシアン。


「そうだけど・・・あなた、日本語すごい上手だね!?日本に居たことあるの?!」


「ウン!今 日本でハタライテルの!! ナに スゴいね〜〜!! 一人デ来たノ!?」


・・・ハイ。一人です。


旅行はいつも一人なんです。


確かに世界情勢もろくに理解してない上に、
日本語しか解らない日本人の中でもダメな日本人の私が一人で頼りなく旅行してると
いつも「大丈夫?」ってよく心配されますけど。
いつもなんとか思いっきり楽しんでます。
自分のこと全く信用してないのがかえっていいのかもしれません。


「アナタ、日本のドコに住ンデルノ〜〜〜!? 
 ワタシはネ、フィリピン人ナンダケド、 今は、吉祥寺で働イテルノ!!」


え!?


吉祥寺って!


すぐ近くじゃないですか!


「ええ〜〜!わたし、国分寺だよ!! すぐ近くじゃん!」


「・・・コクブンジ・・・?? シラナイ。ドコそれ 近イノ?」


エエ??


なんで吉祥寺に住んでて国分寺を知らないのですか?
もしや下り方面には興味無いってことですかネ?
同じ中央線で乗車時間は十分ちょっとですよ。
確かに新宿から中央線で下った場合、
吉祥寺からさらに奥に入って行く感は否めませんが・・・。


「そうか〜〜。まあ いいか。じゃあ帰国してからももしかしたらどこかで会うかもね。
 あっ そうだ! あなた 名前は? 教えてもらえる?」


せっかくなので、そのフィリピーナの名前を教えてもらうことにしました。
旅先で仲良くなるということは、
その土地と時間を共有するという一期一会に価値があるわけで、
意外と名前は必要なかったりするのですが、せっかくなので記念に訊いてみました。


「ア〜〜ワタシね! ワタシ、『ナツ』っテイウノ!『ナツコ』!!日本デハね!」


ハハ!!


ホントですか?


びっくりしました。


ワタシも「ナツコ」ですよ。


日本ではね!ってことは 源氏名かなんかですかね?


オーナーさんのネーミングセンス、渋いですね。


っていうかそんなもんなんですかね?
その世界のことはよく知らないもんで。
ワタシがオーナーならもっと渋い名前で店内統一しますけどね。
「アヤメ」とか「加代子」とか「沙百合」とか。




「わたしも『ナツコ』だよ!! 奇遇だね!!」


『エエ〜〜〜!ソウナノ〜〜?!ウソ〜〜〜!!一緒ダネ〜〜!」




バリ島の一画、ウブド地区のホテルのフロントに『ナツコ』を名乗る女性がふたり
顔を並べるというのは一体どれくらいの確率でしょうか?
低い確率だったところで別に誰も得はしないのですが、
実はワタシ、まわりに同名の知人っていないんですよ。
だから、妙に感慨深いものがありました。
だって、「ナツコ」なのにフィリピン人だしね・・・。


旅先の、運命を左右するような意味のある偶然ってすごく有り難いけど、


こういう意味の無いくだらない偶然って、なんか好きだなあ。


吉祥寺のナツコにバリ島、ウブドで出会う、偶然!


アハハ。


なんか嬉しかったなあ。







2011/11/04

いきものたちの島


バリ島から帰ってきました!


怒濤の八日間・・・こんなに勢いのある旅行ができると思わなかった!
あなどれない、バリ島・・。


勢いよく行き過ぎて、実はあまり写真を満足に撮る余裕がありませんでしたが、
どうぞ、よかったら見てってください。




ウブドで私が滞在したホテルからの眺め。
とにかくテラスに出てるだけで気持ちがよかった。
一日中、鳥や虫の鳴き声が聞こえてきて、夜には一斉に蛙が鳴きます。
アヒルに燕、鶏にトンボ、ヤモリに蝶チョ、トカゲに猿に牛、生き物だらけ!
蛙の声って、いいもんだなあと初めて思ったよ。




町を歩いてて最初の頃は、
このお供え物の花がとても新鮮でした。


かわいいよね。


バリっていろんなものが
なんだかかわいいというか、
女性的な感じがしませんか?





 インドネシア料理といえば こんな感じのナシチャンプル。
これはレギャンの観光客用のお店で綺麗なわりに味はまあまあでしたが、
仲良くなったバリ人の友人に連れて行ってもらった↓↓のご飯はかなり美味しかった!




ただし超辛くて胃が痛くなったけどね(笑)
料理と言えば、コレとは別にその友人が自宅で作ってもくれました。

ほらね(笑)
スゴイ量の香辛料でしょ!
「ナツコ、チキンと魚、どっちがいい?」と訊かれたので「チキン!」と答えたら
生きた鶏を買ってきて庭で絞めて、
チキンのカレーのようなものをつくってくれました。美味!
私もちょっとだけ手伝いましたよ。
ちなみに、私、このとき初めて生きた鶏を絞めるのを見ましたが、
なんだかこんなこと言うと反感買うかもしれないけど、
妙に感動してしまいました。
鶏も人間みたいにおびえて命乞いするんですよ。
キュンキュン鳴く鶏の足と羽をそれぞれが手で掴んで押さえて、
もうひとりが鶏の首の下に血受けにタッパウェアを置いて、
鶏の首を掴んで捻って頸動脈を包丁で切るんです。
痛々しいけど、それを知らずに食べてはいけないなあと、思いました。

私の体験したバリは料理はまあこんな感じでしたが、
今回、コレも感動した。
バリの男の人が着てる腰布「サロン」、超 かっこいい!!
今まで、男の人が着て一番かっこいい服はタイパンツか浴衣だと決めつけていて、
いい身体をした男にタイパンツを履かせて鑑賞して悦に入っていたりもした
そんなこともありましたが、いや いかんせん 参りました。
タイパンツよりサロンです。
この腰の感じがいいんだよね。

「これから友達の結婚式があるけど、ナツコ一緒にくるか?」
と 誘ってもらったので大喜びで出かけて行ったら、
豪華絢爛の花嫁さんよりサロン姿の男たちに目が釘付けでした。

左の青年、kadekが今回ずっとマエダと遊んでくれました。
kadek ありがとう!

バイクの後ろに乗ってあちこち連れてってもらいました。


uluwatuの夕陽。

その近くのビーチ。



怖いくらいの夕焼け。

kintamani


とにかくどこに行っても空が広い。


だから、どこに行っても気持ちがいい。


朝の散歩。


こんな土地で産まれてからずっとそこにいると一体どんな人間になるんだろうね?

意外と日本の東京にいると、虫とか鳥とか動物とか木とか草とか土とか
自分が色んな生き物に囲まれて生きてるってことがわからなくなっちゃうんだよ。

それって すごく 刺激的なことなのにね。

やっと昼間の強烈な日差しにも慣れて
いつもどこで靴を脱いでいいか分からないバリ式の玄関もさながら
まあ なんだか自分が「日本人のマエダナツコ」だってことを忘れちゃってましたね。

そしていつも忘れたころに旅は終わるんですよねえ。


あ〜〜あ。