2018/10/27

Tarot XV 悪魔


蛇にそそのかされて

初めに林檎を取って食べたのはお前だ、とか

あなたは
いつも道を踏み外してしまったことを
私のせいにするけれど、

それは結局は、
あなたには初めにそれをする度胸が
無かったからで

あの木の実だって、きっとあなただって
食べたくて仕方なかったくせに、

私が取るまでは、きっと
怖くて手を出せなかっただけでしょう。


その木の実を味わうことは


それは決して幸福とは
違うものなのかもしれないし
ある意味では正しくないのかもしれないけど

だけどなぜかそれは時々、
まるで生きる目的そのものであるかのように
紅く美しく見えたりするから

私たちは
時にそれを怖がって遠ざけたり
時に、憧れて求めたり、するのよね。


あなただって、

それが本当は快楽だって気付いてるくせに、
それを求めているくせに、

いつもその美しい果肉を味わっている理由を、
私のせいにする。

まるで私自身が堕落の根源であるかのように。


堕落を私のせいにするあなたは、
単にずるいのか、
意気地がないのか、

それとも
その欲望自体と向き合う力が無いだけなのか


ていうか
そのどれにしても、


たとえ私は自分の欲望で自分の首を
絞めることになったとしても、

別になにも怖くなんかないのよ。


私は自分の意志や感情でもって
自分の足を崖の下に落としただけ。


ただ、その深淵が美しかったから。


あなたはきっと、
単にそんな私のことが、
怖かっただけなのかもしれないね。







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2018/09/01

エプロン


「エプロン奴隷って知ってる?」


SMの調教師の加賀さん(69才)にきいてみた。


「ああ、知ってるよ。」


「え!そうなの!私、初めてこの間知ったんだけど。・・・そうなんだ、SMの人たちの中では知れたことなんだね・・・」


「女の人の身の回りの世話ってゆーか、掃除とか洗濯とか家事をする奴隷のことだろ。」


「そうそう、この間、知り合った女の子が、偶然SMクラブに勤めてる子でさ、その子との話の中で、エプロン奴隷の話がでてきたんだけど、その、エプロン奴隷ってネーミングが、なんかいいなって...ほら、なんかアホっぽくてさ。奴隷っていう妄想的な蔑称とのバランスが絶妙だよねえ。」


「その女の子、どっち?奴隷の方?」


「ううん、Sの女王様のほう。最初に一目見たと時から独特の威圧感があったから、そうかなー?とは思ったんだけど。でね、その女王様が」


「貴方のエプロン奴隷になりたいです、ご奉仕させてくださいって客の男に言われたのかな」


「客かはわかんないけど、そのエプロン奴隷は70代のおじいちゃんだったらしいよ。
感じもよくて、身なりもよくてまあ、不快に感じないような紳士的なおじいちゃん」


「まあ、自分の部屋にあげるわけだから、生理的に受け入れられるような男じゃないと、無理だよな。」


「そうそう、だよね。よほどフィーリングが合わないと、無理だよね。ある程度常識的な良心がありそうで、話が通じて、身綺麗で、お金に困ってない、って感じとか...?
エプロン奴隷って、通いですか?住み込みですか?ってきいたら、通いで、合鍵わたしてたんだって。その女王様も、エプロン奴隷持つのは始めてだったらしいんだけど、最初は、まあ、家事とか全部やってもらうんなら楽かなーとか思って、やらせてみたんだって。
だけどね、やっぱり自分がいない間にお洗濯したり掃除したりするわけだから、自宅の中のこととか自分の行動とかプライベートがある程度把握されちゃうわけじゃん?
自分がいない部屋で勝手に興奮してオナニーしてるのかもしれないし、そんなこと考えだしたら段々気持ち悪くなってきて、結局1ヶ月たたないくらいでやめてもらったらしいよ。
「エプロン奴隷ってお金払ったりもらったりするんですか?一応、お仕事のプレイの範疇なんですか?」ってきいたら、その時は金銭的なものは発生しなかったらしいんだけど、出ていってもらうときには一応申し訳ないと思ったから5万円渡してやめてもらったんだって。
でもさ、70才になっても、エプロン奴隷とか、人生には色んな楽しみ方があるんだなって感慨深いよ。」



「多分そのじーさんは、若いころからそういうことやってたんじゃないのかな。一番最初に遣えた女の人の面影というか、その時の快感みたいなのを今もエプロン奴隷しながら反芻してんだよ、多分な。」


「あー、なるほどね、結局さ、そういう性癖って、一番最初の興奮が元になるというか、最初の興奮をずっと追い求めてるようなとこあるもんね。」


「エプロン奴隷もさー、大変なんだよ。」


「え?まあ、たしかに、主婦業は一から十までやったらなかなかに大変だろうけど。」


「いや、そうじゃなくて、女王様が。仕事終わって、我が家に帰ってくるじゃん?そこでさ、炊事掃除洗濯は全てエプロン奴隷がやってくれてるわけだけど、それにさ、「なによ、この洗濯物のたたみ方!」とか「ちゃんと床が磨けてないじゃない!」とかわざと細かいとこにいちゃもんつけて、叱って、「こんなこともできないのか、そんなブタ野郎はお仕置きよ!」って苛めてあげなきゃいけないわけ。エプロン奴隷をね。
仕事から帰って、家でまで仕事したくない...ってぼやいてる女王さまとかいたよなあ、昔な。」


「あはは!
そうか。そりゃそうだね、いくら奉仕とは言っても、エプロン奴隷も自分の欲求を満たすためにやってるわけだからね、特にM男って自己愛強そうだし、ある意味奉仕という名のエゴイズムだよね。笑 そういうの、私すきだわ。」



あ、なんかネットでエプロン奴隷を検索してみたら、家事の最中に全裸に下半身が丸見えの小さいエプロンとかつけさせられて、剥き出しのお尻に数十個の洗濯ハサミ挟まれる、とかそういうプレイ的なことをしてる人もいるわ。あ、でもこれは外向きのプレイなのかもしれないけど。ブログネタとしての。



「まあ、本当に家事労働で女王様に奉仕する、てこと自体が快感っていうエプロン奴隷もいるからな。」


意外と男の人の本質的な部分かもしれないですよね、それ。
生物としての「メス」がいなくなったとしたら、「オス」の存在意義がどこにあるのかっていうハナシですからね。

だからなんか、
どおにも愛おしく感じるんですかね、エプロン奴隷。




2018/07/03

切る


お客さんで、リストカットの痕がある人が結構多い。
薄ーく小さいのから、広範囲にザクザクの方まで、まあまあに多様である。
私自身は未経験のリスカであるが、行為としての興味はあった。

「リスカする人の、気持ちってどんなんかと思って。 貴理ちゃんはリスカってしたことある?」

「うん、あるよ~。血ダラダラみたいなエグイやつはないけどねえ。カッターでかすって血が滲むくらいのやつなら、あるよ。」

「あ!そうなんだ!あれってさ、なんで、切るの?絶対に死にたいわけじゃないよね?なんとなく、思春期の女子に多い気がするんだけど、それって関係あんのかね?」


死ぬなら他に確実な方法はいくらでもある。
リスカをする人には、リスカでしか味わえない気持ちというのがあるのではと思うのだが、実際どうなんだろうと、常々思っていた。


「うーん、私の場合は、二十歳くらいからはじめて、徐々に頻度が減っていって、20代後半くらいまではあったかな。」

「へえ。結構、大人になってもあるんだね」

「うん、切る時って、心がすんごい傷ついてる時が多いんだけど、そういう時、発狂しそうになるのを鎮めるために切ってた、って感じかな。切った時の感覚って、まるで抗不安薬を頓服で飲んだような・・・不安が消えてフワっと心地いい感覚になるんだよね。まあ、軽いドラックだよね。」

「なにそれ。おもしろい。・・・血抜き?瀉血??なんか、そんな昔の治療法とかなかったっけか?血抜くから血圧下がるんじゃないの?」

「え、そうなの?知らんけど」

「あ、いや私もよく知らんけど、テキトーなこと言った。てかさ、貴理ちゃんは結構大人になってからもやってたわけだけど、なんとなく、「昔やってた」的な人が多い感じがするんだよね。まあ、私のとこにくるお客さんに限った話だけど。だから、せいぜい十代の時にやってたのかな?って思うと、時期的には思春期?って思うんだけど。思春期って、性欲が芽生えることで今までの自我が一度壊されて、新しい自我が構築される時期じゃん?そんな自分の中での大工事があるわけだから、当たり前に情緒不安定にもなるし、リスカのきっかけができるってのはあるのかな、と思うんだけど。」

「うーん、私の場合は、思春期は情緒不安定にはなっていたが、摂食障害とか鬱とかになってたな。」

「へえ。私は、思春期はかなり気があらぶっていて、まあ、情緒不安定が攻撃的な方にでていたというか。リスカには興味なかったけど、タトゥーに関心持ちだしたりとか、ピアスとかボコボコにあけて、ほら、ボディーピアスとかも流行ってた時期だったからね、とんがったニードルでグリグリして、なぜかわざと痛くしながらピアスあけてたよ。笑 痛みっていうか、刺激なのかな、当時の私にとっては。でさ、その時の痛みの快感?みたいなものが、微妙に、性欲の快感と被るんだよね。」

「へえ?」

「ちょっと話が突拍子なく感じるかもしれないんだけど、思春期の頃ってさ、グロテスクなものに惹かれたりするじゃん?エロとグロッって微妙に被るから。ベクトルは違うけど、エロもグロもどちらも肉体の、命のことだからね、私は、当時は女のヌードをナマっぽくしたグロい変な絵ばっかり描いてたんだけど、その時の気持ちっていうか、体感的には、ピアスをわざと痛くしてグリグリ開けるときの感覚と、求めてるものが微妙に近い気がするんだよね。前にさ、「セックスとかオナニーを精神的に拒否し続けてきた少年が、代替行為として自傷するようになる」ってストーリーの小説を読んだときに、なんか、すんごい腑に落ちて、わかるわ~~!って。笑」

「なにそれ。笑 ちょっとおもしろいかも。リスカはオナニーみたいなものってことだよね?」

「うん。私は、そうかな・・?って思ってるんだけど。まあ、リスカはやったことないからな、想像しかできないんだけどさ。」

「まあ、要は、気持ちいいんだよな・・・。確かに。心の痛みに対しての対処法が、抗不安薬だったり、ドラックや酒だったり、セックスやオナニーだったり、人によって依存するものは違うけれど、やっぱなんか気持ちいいから依存するんだろうね。ただ、酒とかドラックとかセックスと違うのは、リスカは身体的には痛いのに、なぜか心は気持ちよく鎮まるってのが、どうしてかよくわからんけど・・・」

いや、まあ、セックス中に鞭で打たれて安らかな気持ちになる人もいるからな。
いろいろさね。

「そういえば、ハナシついでに聞くけど」

「うん」

「今度、初めてタトゥー入れたいと思ってるんだけど、彫り師さんて何を基準に選べばいいんかね?」

「ネットで色んな人の作品みて、作風が一番好きな人にすればいいんじゃない?当たり前だけど、その方がフィーリングも合うだろうし、デザイン練るときもやりやすいと思うよ。」

「そっか!わかった、色々みてみるわ。」

「てゆーかさ、タトゥーもオナニーに近いと思うんだよね、私的には。」

「ハハ!」

「極論だけどさ、タトゥーとSMと、もしかしたらリストカットも、より原始的な生命力としての性欲の確認と、自己確認欲求の発露の一例としては、同じようなもんなのかもな、なんて思ってるよ。」

より前向きな言い方をすれば、「生命エネルギーの発露」。

たとえ自傷であれ、通常人間は、自分が生き抜くためのことしかやらない。

まあ、わかんないけどね。











2018/06/24

用心



「インドで、タクシー運転手に日本人の女の子が性的暴行うけたってニュースがあったじゃん?」

友人のけーこさんはパキスタン人の旦那さんをもつ30代の女性である。

「インドやパキスタンで車に乗る時は、まあこの二国に限らずだけど、車のナンバーを、可能ならドライバーの顔も、携帯電話で写真に撮って友人などに送っておくのをオススメする。女も男もね。できれば隠れてではなく、ドライバーの前でドライバーに一言断ってから撮影をするとよい。そうやってこちらが用心しておくことでドライバーへの牽制にもなるから。」


「...なるほど。」

私があの手のニュースをきいていつも一番先に思うのは、被害に遭った女の子が、どれだけ気をつけてたのかな、ってことである。もちろん気を付けてようが気をつけてなかろうが、加害者が悪いのは決まってる。ただ、被害者がどれだけ危険を認識していたのかを推測することで、問題に対する認識も変わる。


「フンザ(パキスタンの観光地)だと声かけてきた人のバイクに2ケツしたり車に乗ったりして送ってもらう人多いけど、フンザは特別な場所ではないよ。私の知ってる人が被害にあったこともあり、だいぶ前にそうやって車に乗せてもらった日本人の女の子が襲われかけて震えて帰って来たし、一昨年は欧米人の女が襲われ未遂で、警察沙汰になってた。泊まってる部屋に、夜にしつこくやってくる男もいるよ。
フンザは安全って思い込んで、荷物を出しっぱなしにしたり鍵をかけずにシャワーしたりする旅行者も多いけど、フンザは特別な場所ではないよ、絶対に特別な安全な場所なんてこの世にはないよ。レイプされても、殺されても仕方ないって本気で思えないならどんな場所でも、知らない人のバイクや車に乗るべきではないよ。」


「うん、私もそう思う。海外ではもちろんだけどさ、日本で、日本人の女の子に対しても、私たまに同じようなこと思うんだよね。幸いにも私の周りにはレイプされたり殺されたりしたコは居ないけど、ストーカーとかレイプ未遂とか盗撮とかはあってさ、そのこたちは皆一様に「そんなつもりじゃなかった(そんなことされるとは思わなかった)」っていうんだよね。勿論、悪いのは加害者だよ。だけど、私は「そんなことされるとは思わなかった」って、女の方のも、言っちゃいけないと思うんだ。だって、男は、絶対に本質的にレイプとか盗撮とかする生き物だから。極論だけど、私はそう思ってるよ。勿論、一生誰もレイプしない理性が道徳的に働く男もいるけど、それは偶然、魔が差さなかっただけであって、本質的には、レイプしない男もレイプする男も同じだと思ってる。そう思って気をつけてるくらいが、ちょうどいいと思うよ。タクシーナンバーを撮影するような牽制、とはちょっと違うかもしれないけど、こちらが気をつけてれば、男が魔が差すことを抑制できるかもしれないわけだし。」


仲のよい男友達の留守の部屋を借りて、ひとりで一晩すごしたら盗撮されてたとか(ありがち)

とても感じの良い優しい男の子と知り合い、そんなつもりなく遊びに行ったらヤられそうになったとか(これ当然じゃないの?)

お酒奢ってもらったら睡眠薬もられたとか(これは最悪)

あとレアなとこだと、女の子にプレゼントするお菓子に自分の精液混ぜて渡す男とかもいるよ。ホテルのシャンプーに精液まぜたりする男もいる。(私にはこれが男の本質のように感じて、若干微笑ましい気持ちになるけど。)


まあ、勿論すべての男がそうじゃないという意見もあるだろうけど、私の周りで被害に合ってる女性は皆「そうじゃない」といいながら被害に合っている。

だから、そういう想定くらいは、日本在住の女性もしていてもよいのではないかと。

けっして、男が加害者になるのをしかたがない、ヤられたのは女も悪い、と言いたいわけではない。

どちらが悪いとかいってても問題解決にならないことって結構あるでしょ。最近のセクハラ問題とかさ。まあ、それはそれですが。

女性が気をつけることが、男の理性を働かせ、魔が差すことの抑止力に繋がるだろうと言いたいのです。
「そんなことされるとおもわなかった」とか、女もいつまで言ってんだ、と私は思う。

勿論、女性が気をつけててもなお加害してくる男もいるだろうが、それはまた別の話。
そんな男は社会や人類に無用なので即刻射殺してほしい。
 

「今回のニュースの件はタクシーなので別だけど、日本にいる時はさ「知らない人に声をかけられて車・バイクに乗り込む」って、普通まずしないじゃん?でも、海外だと「出会って数分の人の車・バイクに乗り込む」をする人、結構見るのだよね。特にフンザは移動手段が少ないことや、なぜか「安全」という思い込みが一人歩きしていることもあって、すごく多い。日本で危ないと思ってしないことを、なんで海外でするの?と思う。
旅行中は非日常だから旅行ハイになって何も考えてないんだろうけど。旅行マジックとでも言うか…
なので、ハイになってる海外旅行中こそ自分それ日本で同じ事する?って言うのをちゃんと考えて行動すべきって思ってる。」


「うん」


「知らない人についてく以外でみなさんうっかりやりがちなのが「何の用心もせず部屋のドアを開ける」なので、これ、一番気をつけるべき。部屋の鍵開けた瞬間押し入られたりすることもある。あと、例え知ってる相手でも本当に信用できる相手以外は密室で二人きりにならない。
インド・パキスタンのジェントルマンはやむを得ず部屋に男女二人きりになる場合、ちゃんとドアを開けておいてくれます。そして自分は必ずドア側に座ること。」


...あ、私、


それ考えたことなかった。

部屋に男の人が入った後は、カメラとか盗聴器とか仕掛けられてないか、チェックしたりはするんだけどね。
まあ、それは日本でのことだけど。

カメラ&盗聴器チェックは、結構部屋の隅々までやらなきゃいけない上にモノが多いと見つけにくいので(見つけるというよりかは普段部屋にあるものをすべて把握しておき、普段無いものを見つけやすくする感じです)、結果的に部屋の掃除&断捨離を常にやってる状態になりますので、おススメです。







2018/06/14

後悔


「タトゥーをずっと入れたかったんですけど、この間、勢いでいれちゃいました」

と、お客様からのご報告。

ボディアートという仕事柄、お客様とは時折そんな話をします。

まあ、大体は、「タトゥーをいれようかどうか迷っている」話なんですけどね。

「よかったじゃないですか!前から入れたいって言ってましたもんね、おめでとうございます!」

私も、相手が例えばハタチそこそこの若者だったら「いれちゃえよ!」とは言いませんけどね。
相手がどのくらい切羽詰まってるかにもよりますけど(タトゥーに対する欲求は人によっては唐突で緊急なこともある。)まあ、ハタチくらいの若いコで「ずっとなんとなく入れたくて...」みたいなコには「30才になっても入れたかったら入れたらよいと思いますよ、大体30歳になれば自分がどんな仕事につくのかとか、どういう社会的なグループの中で生きていくのかもわかりますから。」って提案します。

「悩んでるが勢いでいれてしまいそう」な人に対しては、「まずは下着で隠れる部分に小さいのいれると可愛いし便利ですよ。水着でも隠せるし。胸とか腰骨のあたりとか。」と言ってみます。

タトゥーに対する欲求って、心理的というよりかは肉体的欲求に近い感じが個人的にはするので、「やっちゃダメ」とか言われても無理な気がするんですよね。お腹すいてるときに「食べちゃだめ」って言われてもお腹はすいたままでしょ。あれと同じです。我慢したところで飢餓感が増すだけ。

まあ、どちらにしても私にとっては他人事ですから、「やめなよ、後悔するよ!」と言う人と同じく、無責任な親切心からの発言ではありますが。

まあ、当たり前ですけど決めるのは自分ですからね。

「娘がスミをいれた!って知ったら、多分母は卒倒すると思うんですけどね。私的には今のところ入れたことで良いことしかなかったので、よかったと思ってます。」

タトゥーいれたなんて超楽しいことなはずなのに、なぜもっと手放しで喜べないのかっつーね... そこらへんが、ちょっと残念ではあるけどね。

「絶対後悔するよ!って言われちゃったんですけどね。友達には。」

「ああ、そういうこと言う人、いますよね。」

「あれって、心配してる風の無責任な正義感ですよね。後悔するかなんて、ホントのこと言えば自分のことだってどうなるかわからないのに、他人が後悔するかなんてわかるはずがないw」

「はは!そうですね。まあ、後悔しても大丈夫ですよ、タトゥーだって身体が死ねば無くなりますから。一生って、永遠じゃないし、後悔できるほど多分、人生って長くない。私は、タトゥー入れたときそう思いましたけどね。「一生残るんだよ?後悔するよ!」とか言われても、「貴方の一生って、どんだけ長いの?」って思いますよ。後悔してるほど人生って長くないし、タトゥーいれて後悔する人は多分タトゥーいれなくても後悔するし、むしろ入れて後悔してる人は、タトゥーをいれたことより自分の「もし○○してなかったらもっと今頃は...」っていう無駄な思考癖に悩んだ方がいいと思うんですよね。まあ、後悔にも色んな種類があるから、これはこの話においての極論かもしれないですけど。


いやべつに、入れればよい!って話ではなくてね。

ホントにいれたい人は悩む暇もなく入れちゃいますから、悩んでる人はまあとりあえずウチでジャグアタトゥーでもどうですか、って話です。


↓↓






2017/03/14

沈黙

 
 
今回は全然、美しくない話をします。
 
 
「ウチのサロンに変態の男がきてさ」
 
 
マッサージ師のフジ子ちゃんが言った。
 
以下は素朴系美人マッサージ師(やらしくないやつ)のフジ子ちゃんと私マエダ、友人の恵さんとのある日の会話である。
 
 
「ウチ、デコルテ込みのヘッドマッサージメニューがあってさ、それは、男性客も施術可にしてるのね。で、そのメニューで予約してきた新規のカンノって男がいてね、まあフツーに予約してきて、店に来るじゃん?で、デコルテマッサージだからさ、通常は上半身だけ脱いでもらえればいいわけなんだけど、部屋に通した途端、あれよあれよという間に服脱ぎ出して、あっという間にちっちゃなフンドシ一枚になってさ...」
 
 
「え、なぜフンドシ...?」
 
「...パンツじゃなくてフンドシか...」
 
 
「え?...あ、そうそう、なんかね、すごいちっちゃなフンドシ一枚になってさ......いえ!デコルテだけなので脱がなくていいです...!って言おうとしたんだけど、言い終わらないうちにすでに全部脱いでいた。」
 
「...既に脱いでいた!有無を言わせない脱ぎっぷり。脱ぐの早いのね。」
 
「でさ、店には私ひとりだし、そこで揉めるのも怖いじゃん?だから、まあ白かクロかっつったら明らかにクロの変態男なんだけど、とりあえずフンドシはつけてるし、もうこんな面倒な客さっさと終わらせちゃおうと思ってマッサージ始めたんだけどね。」
 
 
「そういう変態男ってさ、施術中ってティンコ立ってんの?」
 
「途中で半立ちになってた。てゆーか、フンドシがちっちゃ過ぎて微妙に見えちゃったんだけどさ、......その男のティンコが、すごい小さかったんだよね。...マイクロペニスっていうの?親指の先くらいしかなくてさ...」
 
「え、てゆーか、眠ってるティンコってなかなかにマイクロじゃない?あ、起きてる時で親指の先くらいだったの?」
 
「半立ちくらいの時だよ、三センチくらいしかなかった。」
 
「...それはなかなかにミクロね...」
 
「だからさ、...勿論、そういう変態はムカつくし許せないんだけど、マイクロな彼なりにフツーのセックスじゃない部分で性的な部分を満たそうとしているのだろうか...とか、あとで色々考えちゃったよ...」
 
 
「つーかさ、おっきいとか小さいとかよくいうけどさ、アレッて結局なにを基準に言ってんだろうね?長さの平均が14センチとかって何かで見たけど、結局は身体の大きさとの兼ね合いっていうか、小柄な男にはちっちゃめのがついてて然るべきだし、体が大きい男には大きめのがついてるっていうのが、まあ違和感ないっていうかね。体との比率の問題だと思うんだけど。まあ、実用的ってより視覚的な話だけどね、それは。つーか、大きさが実用的でない場合はもうカッコいいとか悪いとかいう問題じゃないからな。身長が大きいと小さいとかよりも実用の目的の幅が狭くて明確なわけだから。」
 
「そのフンドシ男は、背は160センチくらいで小柄ではあったけどね。っていうかさ、そのくらいちっちゃいティンコ、見たことある...?」
 
「そこまでミクロなのは、ないわ。だけど、ちっちゃいっつーか、細いのはある。昔付き合ってた男で、肩も背筋も腰もスッゴい筋肉が付いてるガッチリした体つきの男でさ、しかもイケメンだっただけに、予想外に細かった時はなんか悲しかったけどな。なんか、いかにも男性ホルモン多そうっていうか、そういう男だったからさ…だから、なんつーか私としては、外見とのギャップがないティンコがいいと思うわけですよ......もっと外見が細くてナヨっとしてる男のが、細くてもまあなんとも思わないっていうか......体が小さい人にでっかいのがついてても不恰好で気持ち悪いし、それと同じ理由で大きい体の人にちっちゃなのが付いててもカッコ悪いし、結局顔のパーツのバランスと一緒だよね。視覚的にベストな比率ってゆーのかあると思うんだよ、私も今まで付き合った男の人に限っての話だけど、パッとみて体との比率的に大きいか小さいかはわかるんだけどね。具体的にその比率を数字にしてみたことはないけど、多分できると思うよ。やってみようか。」
 
 
「...ティンコの数値化か...」
 
「ほら、基準が曖昧だからこそ悩んじゃうってのもあるかもしれないじゃん?女性の顔とか外見に対する評価と一緒でさ、個性がどうのとか言って主観的にしか評価できないってのも面倒な場合があるんじゃないの。」
 
 
「なんか男の人って、強迫観念的に大きいとか小さいとか気にするよね。ていうか、大きいとか小さいとかいう以前に、大きかろうが小さかろうが好きな男以外のティンコは想像するのも嫌だし、気持ち悪いだけなんだけどね。そこらへん、わかってんのかね。」
 
「どうなんだろね、たしかに男の人って、女の私には理解できないほどに、ティンコにプライオリティを置くよね。つーか、問題はティンコの大きさなのだろうか。」
 
「つーか、彼らにはティンコ以外に問題がないとでも思っているのだろうか。」
 
「…まあ、それはお互い様の話だけどな。色んな意味で。」
 
「よくいうけどさ、大きければいいってものでもないけどね。小さすぎるのも気持ちよくないから嫌だけど、大きいことを誇ってる男のほうが、私は嫌いだけど。あれはもうバカバカしくて引くよね。」
 
「だからさ、小さくてもいいってもんでもないじゃん?だから、大きいとか小さいとかの問題じゃなくて、なんでそういうことに変なプライドもってるわけ?......っていう。こちとら総じてそのプライドを傷つけないように気を使い続けてるわけでさ......「別に大きさとか関係ないよ!」っていうのは勿論真実でもあるんだけど、女の思いやりっていうか、気づかいって面も少しはあると思うんだよね。デリケートな男に対してのさ。ホラ、デキた男の人がさ、30半ばも過ぎた私のような女に「綺麗」とか言ってくれるような、そういう思いやりと同じようなもんだと思うわけよ。まあ、だけど、それはそれとして基本的に男のティンコに関してはなにも言わぬ語らぬの姿勢を取らなければならないので、面倒くさいなっていうか......まあ、その昔のティンコ細かった彼は、たまに酔っ払った時とかにいじけて、どうせ俺なんてアソコも小さいしさ...とか言っちゃうような可愛い男だったから、アハハ!そうだねー!とか言い合えて楽しかったけどね。」
 
 
「あ、でね、一応さ、その変態男の情報だけは共有しとこうと思ってね。これが、その変態の予約時のメールアドレスと電話番号。」
 
「あ、その電話番号、今、電話番号の検索サイトで検索してみたら結構検索されてるから常習かもね。」
 
「え、なにそれ。そんな検索数がグラフででるサイトとかあるの!」
 
「それくらいの情報があれば、ネットオークションの取引先とかもわかるよ。ホラ。出品物からして、エロ系のオタクじゃない?あ、ブログも見つけた。コスプレグッズとか車バイク関連のパーツとか、ヤフオクでの落札記録と一致してるから、やっぱりこいつだと思うわ。大阪在住だね。」
 
「...そうか、やっぱりそうやって、女性が一人で施術してるサロンとか巡ってるのかな...。死ねばいいのに。」
 
「もし、こいつが今度はうちに予約してくるようなことがあったらさ、予約の電話段階でちゃんと言っておいてあげるよ。『あなたは前回、某マッサージサロンで陰茎および陰嚢つまりティンコアンドキンタマを露出させた疑いがあるがそれは事実か?執拗に性的サービスを要求することやセクハラ的発言、行為で施術者を侮辱、嫌がらせをするような行為があった場合には抗議や慰謝料、損害賠償の対象であり、法的対応も検討している。事実関係を確認したいが、陰茎および陰嚢、つまりティンコアンドキンタマを露出させたのか?』と、ミニマムティンコを、ビビッてもっとミニマムに縮こまるほどに威圧的にずっと執拗に喋り続けてやるよ。」
 
 
「ティンコで思い出したけど」
 
「...今日はティンコの話ばかりか。」
 
「前にさ、もんのすごく暗がりから「ほら、チンチン」って言われたけど、人が立ってるのかすらわからないくらいの暗がりで何も見えなかったのでとりあえずガラケーで写メろうと思って声がした方によってって、カシャッ!ってしたらすげー勢いで人が逃げていったんだよ。ガラケーだったこともあり、写真は真っ暗で何も写ってなかったけど。」
 
「露出狂か。そんなに見せたいんなら、堂々と写真に撮られなさいよ!...って思うよね。つーか、なんなの?見せたいけど、写真はNGなの?」
 
 
「つーか、あれよね。ある意味ティンコを男のプライドのようなものとしてこだわってるのに、評価されるのは怖いのよね。体との比率的に平均値よりやや短めくらいですね!だけどフツーにセックスするなら気にならないくらいかな!?とかハッキリ言われたら萎えちゃうんだろうね。けなしてるわけじゃないのにね。きっと例え妄想であっても女に対するティンコの優位性を信じたいんだろうね。そうじゃないと、女に立ち向かえないんだろうね。まあだからさ、たとえ好きな男が小さいことでいじけてても、「小さくたっていいじゃない!たとえティンコが小さくたってあなたは素敵。」とか言っても、男は頑張れないんだろうね。なんかよくわかんないけど、やっぱりこういう話は、その変態男みたいのは別として、好きな男に対しては、良かれと思ってもアレコレ言わない方がいいんだろうね。愛情による沈黙っつーか、まあ思うところは色々あるけどさ、ほら、あれだよね。立たせたかったら黙ってろ、みたいな。」
 
 
なんつって、もう書いちゃったけどな。









2017/02/28

死生



この生理的な嫌悪感を与えてくれる無粋なガスマスクを
エロスの一部と感じるか
タナトスの象徴と捉えるかは
きっとその人の死生観によるのだろうね。
ちなみに私はこのマスクにタナトス由来のエロティシズムを感じましたが、
「死」という概念を好む人間は「死」に対してエロティシズムを感じており、
「エロ」を好む人間は「死」に魅せられている、と、
私は常々感じております。


Art by 中里一日
model by Lima
Photo&mehndi by マエダナツコ