2013/12/22

意味



ネパール語みたいなタトゥーをいれました。

・・・てゆーか、何語?

実はよくわかんないんだよね。
字ヅラの綺麗さに一目惚れして決めちゃったから。

ネパール仏教のこと調べてたら出て来た文字だから、
多分そっち系の言葉だと思うのだけど、
なにせインターネットの情報って半分はウソだと思ってるからなあ。
もっともらしく書いてあっても鵜呑みにはできないんだよね。


「ネパーリーかチベタンだとは思うんですけどね。
 サンスクリットやデーバナーガリーとは接頭辞部分の変化が少し違いますね。
 いずれにせよ、あの辺に無数に存在するサンスクリット系グループの
 ひとつであることは確実だと思いますが。」


トライバル専門の彫り師のオーシマさんに聞いたら、
まあどの国の言語であるかくらいはわかったので自分的には納得して彫ることにしました。


「この、字体がシャープで気に入ったんです。」

「ああ、板文字の字体ですね。筆じゃなくて、こう、板で書くんですよ。
 だからこういうビシっとした感じになるんですよね。」


へえ〜 そうなんだ。

なんかさ、たまにいるじゃない。

変な漢字を身体に彫っちゃう外国人のひと。

「悪」とか「謎」とか「台所」とか「生活」とか


あの人たちの気持ち、なんかわかるな〜(笑)


知らない言語の文字って、ただの記号に見えるんだよね。
で、記号特有のシンプルさが綺麗だったりしてさ。
漢字なんか特に、記号なんだけど複雑で絵のような要素もあるから、
外国人の人からみたら、漢字ってかなりファッショナブルでかっこいいと思うわ。

日本人の私からすると、うっすら意味のわかる英語のアルファベットよりも、
アラビア語とか昔のエジプト文字とかが絵的にいいよね。
意味がどうこうじゃなくて、
記号としての実用性を含んだデザインの綺麗さみたいのが、文字にはあるんだよね。
字体にもよるけどさ。

以前、バリ人の友人に
「ナツコと言う漢字はどう書くんだ、教えてくれ、脇腹に彫るから。」
と言われて教えたら、
本当にきっちりとした綺麗な明朝体で「奈津子」と彫ってきてびっくりしたことがあったけど、
まあ、彼らにしたら私が意味のよくわからないネパール語を身体に彫るのと
同じようなもんなんだろうねえ。

意味がわかる人からしたらバカみたいなんだろうけどねえ(笑)
だけど、逆に意味がわかるひとにはもう、
その文字のデザインとしての美しさはわからないのかもしれないね。

意味付けしたものから意味を剥ぎ取って見る、ということはとても難しいから。


・・・

てゆーかさ、もし、私が彫ったネパール語みたいなのがそれこそ
漢字タトゥーにありがちな「台所」とか「死」とか「特特」とか「因果応報」
みたいなもんだったらどうしよう・・・


・・・てか、「トマト」とか「チキンラーメン」とか「早起き」みたいな意味だったらどうしよう!!



まあ、実際、それならそれでいいんだけどね〜。
もし、自分の身体に美しい字体で「チキンラーメン」なんて言葉が彫られてたら、
何かから自由になれる気がするわ(笑)



息苦しいからね、

時に、意味付けの世界は